relation: 関係
上智大学 伊藤 潔
2006年4月12日
relation 「関係」に関係する用語が多くあります.
relationを使うか,relationshipを使うか,また,relationshipとinterrelationshipのどちらを使うか,さらにinterrelationとinterrelationshipのどちらを使うか,明確な線引きができないものです.inter-が付いていると,「相互の,〜間,〜同士」という意味をもち,inter-relationshipは,relationship(関係)という言葉に,もっと密接さを付加して,「相互関係」という意味になります.どの言葉を使うかは,分野次第なので,分野で通常どれを使っているか,留意した方がいいです.
relational database 「関係データベース」の場合,relationを使います.1枚の表に表せる属性の組を,relationと呼びます.
関係データベースの論理的な基礎として,relational algebra 「関係代数」や relational calculus 「関係論理」があります.
等号や不等号のことを,relational operator 「関係演算子」と呼びます.これを使って表したものを,relational expression
「関係式」と呼びます.
システムの分析や設計に使われる図として,Entity-Relationship Diagram (E-R Diagram)があります.
correlation 「相関」は,変数sとtがあるとき,sの値が増加したらtの値が増加(または減少)するという関係を表します.sを横軸,tを縦軸にとれば,前者が,右肩上がりの傾向で,positive
correlation 「正の相関」,後者が,右肩下がりの傾向で,negative
correlation 「負の相関」です.いずれの場合も,一直線に並ぶ場合,strong
correlation 「強い相関」があるといいます.inter-correlationという言葉もあります.
相関の度合いを表す指標をcoefficient of correlation 「相関係数」と呼びます.
2つの変数ではなく,1つの変数で,値が時間順序で並べられているときに,時間ずれのある値の間での相関をautocorrelation
「自己相関」と呼びます.
英語 | 日本語 | ||
a | relation | 関係 | |
b | relationship | 関係 | |
c | interrelation | 相互関係 | |
d | interrelationship | 相互関係 | |
e | relational | ||
f | relational database | ||
g | relational operator | 関係演算子 | |
h | relational expression | 関係式 | |
i | correlation | 相関 | |
j | inter-correlation | 相関 | |
k | autocorrelation | 自己相関 | |