文献の引用法
上智大学 伊藤 潔
2008年12月1日
2015年6月28日加筆
文献の引用法について書きます.
copyright:
著作権 の稿でも記しましたが,著作物の引用に関する,著作権法第32条第1項を引用します.
「ア 既に公表された著作物であること
イ 「公正な慣行」に合致していること
ウ 報道,批評,研究などのための「正当な範囲内」であること
エ 引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること
オ カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること
カ 引用する「必然性」があること
キ 「出所の明示」が必要 」
この稿では,出所の示し方の例を述べます.参考文献表の記載フォーマットは,それぞれの分野や学会等で異なりますが,必要な項目は入れてあります.以下では,例文を用いて引用法を示す.
<引用法その1>
情報システム(information system)は,社会の中に数多く存在する.情報システムは,「人間をとりまく,ビジネス,産業,技術,教育,社会などの様々な活動や業務を,コンピュータ支援の下で効果的に遂行するシステムの総称」
(文献[1])である.それぞれの活動や業務を実現するために,コンピュータシステムの構成を決め,その上に,必要なソフトウェアを搭載したものである.
例えば,金融では,……….鉄道などでは,座席予約システムなどがある.大学では,成績証発行システム,履修登録システム,図書貸し出しシステムなどがある.
情報システムの開発には多大な労力をようするため,その開発方法について様々な方法が提案されている.川端らは,その開発方法をプロトタイピングで行うことを提唱している(文献[2]).Kawabataらは,再利用に基づく方法を提案している(文献[3]).また,
下記のように上付文字で文献番号を表す表記もあります.
その開発方法について様々な方法が提案されている.川端らは,その開発方法をプロトタイピングで行うことを提唱している[2].Kawabataらは,再利用に基づく方法を提案している[3].また,
参考文献
[1]
伊藤潔: information system: 情報システム,http://lise-sophia.net/kktm/Essay/information_system.htm,
ことのはの散策,
March 3,
2013.
<日付が明確でない場合は,そのページにアクセスした日を書く.例えば,accessed on June 28, 2015>
[2] 川端亮,伊藤潔,熊谷敏:共通業務を考慮したドメインモデルに基づくプロトタイピング,情報処理学会論文誌,
Vol.41., No.9, pp.2555-2566, September 2000.
[3]
Ryo Kawabata, Akiko Hasegawa, Kiyoshi Itoh: Effective Analysis Method
by Reusing MCM for Collaboration Task, SDPS Journal, Vol. 8, No. 4, pp.
107-118, December 2004.
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情報システム(information system)は,社会の中に数多く存在する.情報システムは,「人間をとりまく,ビジネス,産業,技術,教育,社会などの様々な活動や業務を,コンピュータ支援の下で効果的に遂行するシステムの総称」
(文献[Itoh2013])である.それぞれの活動や業務を実現するために,コンピュータシステムの構成を決め,その上に,必要なソフトウェアを搭載したものである.
例えば,金融では,……….鉄道などでは,座席予約システムなどがある.大学では,成績証発行システム,履修登録システム,図書貸し出しシステムなどがある.
情報システムの開発には多大な労力をようするため,その開発方法について様々な方法が提案されている.川端らは,その開発方法をプロトタイピングで行うことを提唱している(文献Kawabata2000).Kawabataらは,再利用に基づく方法を提案している(文献[Kawabata2004]).また,……….
参考文献
[Itoh2013]
伊藤潔: information system: 情報システム,http://lise-sophia.net/kktm/Essay/information_system.htm,
ことのはの散策,
March 3,
2013.
[Kawabata2000]
川端亮,伊藤潔,熊谷敏:共通業務を考慮したドメインモデルに基づくプロトタイピング,情報処理学会論文誌,
Vol.41., No.9, pp.2555-2566, September 2000.
[Kawabata2004] Ryo Kawabata, Akiko Hasegawa, Kiyoshi Itoh: Effective
Analysis Method by Reusing MCM for Collaboration Task, SDPS Journal, Vol.
8, No. 4, pp. 107-118, December 2004.
<もし,Kawabataが出した2000年の2つの論文を参照している場合は,参考文献にその2つを記載して,headerを,[Kawabata2000a],[Kawabata2000b]というようにする>
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<引用法その3:英文の場合>
There exist many information systems around …….
The information system
is defined
as " ……………… ".
In
universities, examples
of information systems are ……………….
For
developing information
systems,
there are
many methods such as prototyping
method in [Kawabata2000], reuse
method in [Kawabata2004].
References
[Kawabata2000]
Ryo Kawabata, Kiyoshi Itoh and Satoshi Kumagai:
Prototyping based on Domain Model
with Common Activities, Transactions of Information Society of Japan,
Vol.41., No.9, pp.2555-2566, September 2000, in Japanese.
[Kawabata2004] Ryo Kawabata, Akiko Hasegawa, Kiyoshi Itoh: Effective
Analysis Method by Reusing MCM for Collaboration Task, SDPS Journal, Vol.
8, No. 4, pp. 107-118, December 2004.