{ 閑話休題. 「ひま話で時間つぶし」ということではありません.(^oo^) }
[問い] 「feasible
solutionについて説明せよ.」 と来たら,喜び勇んで,
[解答1]「feasible
solutionを,実行可能解とも呼ぶ.」
[解答2]「feasible
solutionは実行可能解のことである.」と書いたら,言葉として変です.
訳なのだから,[解答1]の「とも呼ぶ」はおかしいです.[解答2]の「のことで」もおかしく,feasible
solutionは,英語圏での概念,実行可能解が日本で独自に発達してきた概念なら,「feasible
solutionは実行可能解のことで,」というのは良いのですが,そうじゃないのだから,「feasible
solutionについて説明せよ.」の解答にはなっていません.
訳語を,「とも呼ぶ」や「とも言う」,「のことである」というのは,おかしいです.要は,外国語の方が元々の用語なので,それに充てた訳語について、そのように言うのは変です.
同じ言語体系での同義語,言い換えの時には,
「とも呼ぶ」や「とも言う」を使うことは正しいです.例えば,「タスクを,プロセスとも呼ぶ」は,情報分野の概念である,taskやprocessは,ほぼ同義語なので,問題ありません.
「プログラム内蔵方式を,stored
programとも呼ぶ」は,絶対に変です.stored
programの方が,オリジナルな概念です.「プログラム内蔵方式は,
stored programの訳である.stored
programは,プログラム内蔵方式と訳される.」が正解です.
「feasible
solutionを,実現可能解,実施可能解,施行可能解,許容解,実行可能解,実行解とも呼ぶ」は変で,「実現可能解を,実施可能解,施行可能解,許容解,実行可能解,実行解とも呼ぶ」は,正しいです.
「演算子は,operator,
operationとも呼ぶ」も同様です.
「アプリケーションプログラム,アプリケーションソフトウェア,アプリケーションシステムを,単に,アプリケーションとも呼ぶ」は,正しいですね
「卒業研究を,卒研とも呼ぶ」や,「卒研を,卒業研究とも呼ぶ」はどうでしょうか?違和感はありませんか?これは,「訳」じゃなくて「略」という言葉を添えた方がいいでしょう.
analysis,解析,分析
(→参照)について,日本語で,「解析は,分析とも呼ぶ」は,微妙です.