validation and verification: 確認と検証
上智大学 伊藤 潔
2006年2月19日
validateとverify,あるいはvalidationとverificationの区別について述べます.
ジーニアス英和大辞典やリーダーズ英和辞典を総合すると,
(a)validateは,「有効であること/妥当であることを認める/確認する/認証する」
(b)verifyは,「正しいこと/事実であることを,確かめる/実証する/検証する」
法律に照らして,あるいは,根拠をもって,合法的か否かという時,validationという言葉が使われます.製品がある基準に照らして,妥当か否か,これもvalidationが使われます.システム開発やソフトウェア開発の時には,開発中も含めて作られているシステムやソフトウェアが,顧客の要求仕様を正しく反映しているか否か,すなわち,要求された機能や性能を満たしているか否かという時,validationが使われます.訳は「妥当性確認」が使われます.形容詞はvalid「妥当な,合法な」,動詞はvalidate「妥当性を確認する」,名詞はvalidation「妥当性確認」です.
verificationは,「正しいかどうかを検証する」ことです.システムやソフトウェアで考えると,あるモジュールが,ある入力に対して正しい出力を生成するか否か,ということです.program
verification「プログラム検証」とか,system
verification「システム検証」という使い方があります.動詞は,verify「検証する,正しいことを実証する」,名詞は,verification「検証,実証」です.
validationを行って,妥当であればvalidといい,妥当でなければinvalidといいます.
verificationして,正しければ correct といい,正しくなければ incorrectといいます.