ready: 実行可能
上智大学 伊藤 潔
2006年5月8日
readyは,あることをする準備が整っている状態を示します.alreadyは,
「全て整っている」という感覚で,「既に」ということになります.
camera-ready paper は, 「そのまま印刷可能な原稿」です."Are you ready?"は,「用意できているか? 準備OKか?」ということです.
プログラムやタスクについて,ready to run, ready for execution 「実行可能」という言葉が使われます.これは,プログラム,タスクにCPUが与えられさえすれば
実行できるできる状態で,他に実行を妨げる要因がない状態です.他に実行を妨げる要因がある状態は,待ちの状態です.
プログラムやタスクの状態には,下記の3種類があります.
(a) run state 「
実行状態」:CPUを使って実行中の状態.CPUの個数分のタスクが存在可能.
(b) ready state 「
実行可能状態」:タスクの仕事に必要なデータや事象が全て揃っていて,CPUさえ割り当てられれば,いつでも仕事ができる状態.
(c) wait state 「
待ち状態」:入出力終了などの事象の生起を待っている状態.CPUが割り当てられても実行できない状態.
現在,実行状態のタスクが実行終了したり,入出力を開始して待ち状態になったり,実行のためのCPUのタイムスライスが終了して実行状態になれば,operating
system 「オペレーティングシステム」は,そのときのready 「実行可能な」タスクが,並んでいるready task queue 「実行可能タスタ待ち行列
」からタスクを1つ取り出して,それにCPUを与えて,実行状態にします.
ready | 実行可能 | ||
run state | 実行状態 | ||
ready state | 実行可能状態 | ||
wait state | 待ち状態 | ||