メディアリテラシと情報モラル
上智大学 伊藤 潔
2005年8月24日
この8月の初め,足利市で,「メディアリテラシを育むために」という話をしました.よく使われている 言葉である,メディアリテラシと情報モラルとは,どのようなことをいっている,どのように使われている言葉なのだろうかと,いろいろ調べ,考えました.そして,次のように,整理しました.
◆「メディアリテラシ」
コンピュータや情報機器(携帯電話,マルチメディア機器などを含む)や,それらがつながれたインターネットから構成される情報化社会において,個人生活や社会生活の中で,人とのコミュニケーションのために,また,情報の作成,収集,獲得,加工,処理,伝達のために,従来からある電話,新聞,テレビ,ラジオなどに加えて,コンピュータ,情報機器,インターネットを,それらのメディアの特性を踏まえて,自由に安全に適正に活用する能力
◆ 「情報モラル」
コンピュータや情報機器(携帯電話,マルチメディア機器などを含む)や,それらがつながれたインターネットから構成される情報化社会において,個人生活や社会生活の中で,通常の日常生活上のモラルに加えて,人とのコミュニケーションや,また,情報の作成,収集,獲得,加工,処理,伝達を,適正で安全に節度をもって行うための基本的な考え方と態度
さて,対応する英語はどうでしょうか?「メディアリテラシ」は,英語ではmedia literacyです.「情報モラル」の対応する英語はどうでしょうか? moral issues in information scienceなどが見受けられ ます.information moralは,変です.情報モラルは,日本語的な語法の言葉ですね.適切な英語の言い回しはないの でしょうか?
<関連資料>
伊藤 潔,川端 亮:メディアリテラシと情報モラルを育むために,(2005-2006).