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自動詞+前置詞+意味上の目的語
上智大学 伊藤 潔
2014年12月21日
自動詞には目的語がありませんが,前置詞がついて,その後ろの名詞を,意味的に目的語ととらえてよいものがあります.
辞書には,自動詞に前置詞が付いたものは,多くの場合,その動詞は進行形不可とあります.自動詞は,動作を表すこともありますが,主語が置かれた状態を表す場合が多いからでしょう.
自動詞それぞれがどのような前置詞をとるかは,その自動詞の意味に関わってくるものですし,言葉だから,理屈がつかないこともあるので,日本の学習英語的には,熟語として記憶しておくことになるのでしょう.
念頭に置くことは,目的語を付けて使いたいと思う動作なのだけれど,それを自動詞で表すと,動詞に係る副詞句の中にその目的語を入れて,前置詞+名詞の形になっていることです.
例えば,X results in Y. は,「Xの結果,Yになる」ということですが,主語Xに自動詞が付き,それに,in Yという副詞句が付いているという説明で,学習英語的には,S+V+副詞句 であると説明されますが,result in を動詞と考えれば,Yは目的語で,S+V+O と考えると,意味をとるのがすっきりします.
以下に,apply to Y, comply with Y, move toward Y, results in Y, results from Xcall for等の例を挙げます.
よく学習英語で出てくる例ですが,
@ X will get to Y. A X will
arrive at Y. B X will reach Y.
は,同じ意味ですが,@とAは,S+V+副詞句 で,Bは,S+V+O だと言われます.3つの文は,同じ意味で,「XはYに到着する」なので,get to,
arrive at, reach の3つが,他動詞で(あるいは他動詞であると見なせば),三文とも,S+V+Oだといわれた方がすっきりするのですが.
| apply to Y |
Yに当てはめる, Yに適用する(している), Yに適合する |
, | |
| comply with Y | Yに従う | ||
| move toward Y | Yに向かって動く | ||
| results in Y | 結果としてYになる | ||
| results from X | Xから(結果として)生ずる | ||
| call for | 呼びかける | ||
| call for papers | 論文募集 | ||
| call for participations | 参加募集 | ||
| evolve into Y | Yに(徐々に)発展する,進化する | These protypes evolve into final systems. | |
| lead to y | Yに進む,Yに導く | ||
|
preposition |
前置詞 | ||
|
noun |
名詞 |
||
| verb | 動詞 | ||
| gerund | 動名詞 | ||
| present participle | 現在分詞 | ||
| intransitive verb | 自動詞 | ||
| transitive verb | 他動詞 | ||
| active | 能動的 | ||
| passive | 受動的 | ||
| object | 目的語 | ||
| present progressive form | 現在進行形 | ||