時系列上のいろいろな段階で,この言葉は使われます.
system evaluationは「システムの評価」と訳されますが,この訳は,何となく,できあがっているシステムを,いいか悪いか評価する,というニュアンスが感じられます.訳語としては,これに代わる,もっといいものはなかなかないのですが,「価値を求める,決める」というのは,別にできあがったもので,調べるだけのものではないのです.作っている最中でも,設計中でも,「どんなものができるのだろうか」と言う観点で「その価値を求める」ことも,evaluateなのです.
evaluationには,pre-evaluation(事前評価)とpost-evaluation(事後評価)があります.pre-evaluationは,ものやシステムができる前,分析時,設計時に行うプロセス で,estimation (見積もり,予測)とも呼ばれます .post-evaluationは,ものやシステムができた後に行うプロセス です.この2種類があることを,正しく認識すべきです.
ちなみに,私が1980年に書いた学位論文の題名は,”A
Study on Systems for
Functional Verification
and Performance
Evaluation in Software
Design”ですが,このタイトルの示す通り,システムが出来上がる前の設計段階での性能評価について
述べています.