機械工学科の伊藤教授(情報システム),池尾教授(流体工学),武藤教授(制御工学)は,上智大学に設置された,文部省ハイテクリサーチセンターの研究プロジェクトにコアメンバとして参加している.以下の
D項目が研究課題である.1997年度から5年間のプロジェクトである.
学校法人名 |
上智学院 |
大学名 |
上智大学 | |
プロジェクトの主体 となる研究組織名 |
上智大学 先端科学技術研究機構 |
当該組織の |
151名 (うち、プロジェクト参加研究者数21名) | |
当該研究組織の 代表者名 |
(職)研究機構長・理工学部長 教授 (所属)理工学部 (氏名)瀬川幸一 | |||
当該研究組織で実施する研究開発プロジェクト名 |
高密度・高機能情報システム構築に向けた要素技術の開拓 | |||
これらの研究を当該研究組織で実施する意義(これらの研究を実施することによって当該研究組織にどのような効果をもたらすかを総括的に記入すること。) | ||||
本研究では、次世代情報システムの構築を目標に、それに必要な極限エレクトロニクス技術と新素材の開拓を行うと共に、高機能情報システムの理論的基盤を神経系情報システムに求め、ドメイン構造の概念を駆使した高信頼性システムの開発技術を開拓すべく、電気電子工学、機械工学、システム工学、物理学、化学、神経科学の研究者が緊密な協力体制の下に研究を展開する。 ここでは、最先端の研究分野でプロジェクト研究を進めることで、上智大学の研究基盤を整備し、研究拠点を構築する。その結果、上智大学先端科学技術研究機構にさらなる協同研究の場が醸成され、高度の研究の進展が促進されよう。また、ハイテク・リサーチセンターの機器用空間を活用して、各研究チームに分散している共用可能な機器を出来るだけ集めて相互の有効利用を促進し、研究の活性化を図る。 本プロジェクトチームには、光・電子デバイス、ニューロデバイス、光物性、機能性粉体材料などの工学領域と神経情報、情報システム開発などの学際領域からの多岐の分野から研究者が集まっており、優れた業績を積み重ねてきている。これらの研究者達は、これまでも協同研究を行ってきたが、本研究計画においてさらに緊密な協力体制を作り、基礎から応用に至る切れ目のない協同研究を行い、それぞれの視点からの叡知を寄せあって、これまでの概念を打破するような、次世代情報システムの構築を目指す。購入予定の研究設備は、プロジェクト・チームとしての研究遂行に必須のもので、協同利用など有効に利用して協同研究の実をあげる。 |
所属・職 |
研究者名 |
研究開発プロジェクトに |
当該研究の成果が研究開発プロジェクトに果たす役割 |
電気電子工学科 助教授 電気電子工学科 教授 物理学科 助教授 物理学科 教授 |
下村和彦
岸野克巳
江馬一弘
関根智幸
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A.極限エレクトロニクス基礎技術 極微細・量子細線/ドット構造デバイス 機能性光電子融合デバイス 紫外域光デバイスと高温電子デバイス 半導体量子構造・有機超構造体の光物性 極限機能性を有する新素材の基礎物性 |
新しいデバイスの創出、試作と高性能化 超構造・超薄膜半導体材料の創製 新素材の物性機構の解明 光デバイス開発のための基礎データの提供 |
化学科 教授 化学科 助教授 化学科 助教授 |
大井隆夫
小駒益弘
板谷清司 |
B.極限機能性材料の創製 機能性無機材料 表面処理技術 高機能性セラミックス |
極限機能性材料の 設計・創製・評価 |
生命科学研究所 教授 電気電子工学科 助教授 電気電子工学科 教授 |
熊倉鴻之助
田中昌司
田中 衞 |
C.生体メカニズムと情報システム化技術 神経系情報伝達のメカニズム システム論からの神経回路構築 ニューロデバイス・システムの設計 |
神経系情報システムの動作原理を解析 新しいニューロデバイス・システムの提案 |
機械工学科 教授 機械工学科 教授 機械工学科 教授 |
武藤康彦
池尾 茂 |
D.分野適応型情報システム化技術 知的ソフトウェア・システム機構 知的制御機構の開発 知的画像処理・処理機構の開発 |
分野適合のシステム化技術の開拓 分野適合の制御技術の開拓 新しい情報システム化技術の設計・提案 |
研
究 開 発 プ ロ ジ ェ ク ト
学校法人名 |
上智学院 |
大学名 |
上智大学 | |||
プロジェクトの主体となる組織名 |
上智大学先端科学技術研究機構 | |||||
研究開発プロジェクト番号・名称 |
1.高密度・高機能情報システム構築に向けた要素技術の開拓 | |||||
プロジェクトに参加する研究者数 |
21名 |
研究期間 |
5年 | |||
研究代表者 |
(職)教授 (所属)理工学部 (氏名)熊倉鴻之助 | |||||
研究開発プロジェクトの研究の概要 | ||||||
○研究内容 高性能の極限エレクトロニクス技術(光機能性デバイス、高温機能性デバイス)とニューロデバイス・システム(神経回路のシステム論的構築、ニューラルネット設計)ならびにドメイン構造内蔵型システム開発などの最先端技術の開発研究を行う。これによる高密度・高機能情報システムの構築が実用技術としての最終目標である。その理論的基盤として神経系における情報伝達機構を解析し、システム構築の基礎技術として極限光エレクトロニクス素材や機能性粉体新素材を、無機、有機、高分子材料の中で広く探索して創製する。次いで、それらの光物性や、高温・高磁場などの極限環境下を含めて基礎物性の評価を行って、次世代型情報システムの構築に向けた要素技術を確立する。 ○期待される効果(社会への貢献など) 高性能の極限エレクトロニクスデバイスの開発、優れた機能性新素材の創製、ならびにドメイン構造を内蔵する知的ソフトウェアの開発は、直接に実用的な応用が期待され、社会への大きな貢献が期待される。また、ニューロデバイス・システムの探求では、生体に学んで技術分野に応用する新しい学問領域の構築が行われ、将来の技術展開への大きな足掛かりが与えられよう。極限機能性新素材の創製研究についても、実用機能材料の基礎研究であると同時に、それ自体から未来型機能材料(特に、高性能非線形光学材料、光機能材料、表面活性材料など)を産み出す期待が大きい。 このプロジェクトに参加している研究者は、それぞれの分野ですでに評価の高い研究者であるが、学問領域の垣根を越えた協力によって、さらに高い研究レベルに到達し、その成果を社会に還元することが出来るであろう。 ○他の研究機関等との協力体制 積極的に企業との協同研究を推進し、本研究で得られた基礎的知見を実用化に繋げていく。また、国内外の大学・研究機関との協力体制を推進して、高度の研究を目指す。 ○研究成果の公表の計画 研究成果の大部分は、学術論文として公表する。また、年報を発行して成果を利用しやすい形にして社会に還元する。実用上大きな価値のある成果の一部については、特許を取得し、実用化を図る。また節目では関心を持つ内外の研究者、技術者に呼びかけシンポジウムを開きたい。 |