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ことのはの散策

 

 

〜ニング

                                                                                      伊藤 潔

                                                                                            2020年11月21日

 

 日本語は,母音が5個しかないし,子音の発音も英語と異なりますから,英語の言葉を日本語のカタカナ表記しても,そのカタカナ表記は英語の音と合致していません.それでも,外国語の言葉を訳さないで,意味をとった上で,カタカナ表記して取り込んでしまうという,吸収力の高い特質を日本語はもっています.

  カタカナ表記してもやはりおかしいと思えるものに,〜nningを「〜ンニング」と書いてあるのが見受けられます.そのような例,そうでない例を以下に挙げます.
 

     ○  ×  
         
a  planning プラニング プランニング 誤った事例
  running ラニング ランニング 誤った事例
  running cost      
  running shoe  
         
b beginning ビギニング 誤った事例なし
  scanning スキャニング   誤った事例なし
         
c  cutting カッティング   誤りようがない
         
d  conditioning コンディショニング   事例なし
         
e mining マイニング マインニング 明かな誤り
         
f learning  ラーニング    誤りようがない
  meanimg ミーニング   誤りようがない
         
         

 

 ingを付ける子音の直前の母音が短母音であり,アクセントがあるとき,子音の文字を重ねてingを付けます.その際に,重ねた子音は,英語では,重ねては発音しません(発音できません).

  a は,日本語で重ねて発音してしまう事例です.但し,日本語の”ん”と”n”の発音です.

  b は,そのような事例は見受けられません.

 c の cutting は,tt を分けて日本語では発音できませんので,誤ったカタカナ表記はありません.

 d では,直前の母音にアクセントがありませんので,子音の n は重ねません.

 e では,元のmineの n の前の母音は二重母音ですから,n を重ねる筈がありませんので,マインニングは,明かな誤りです.事例が少なからずありました.

 f では,長母音ですから,子音は重ねません.

 

 よく似た誤りですが

     ○  ×  
  planner プラナー プランナー  
         

 

 上とは,種類が異なりますが,

     ○  ×  
  partition パーティション パーテーション 「ぇー」の音はない